改めて、ツボと向き合ってみた。
11月も後半に入り、年末の空気感が漂ってまいりました。
1年は本当にあっという間ですね・・・。
さて、先日部屋を掃除していたら大学時代に使っていた教科書やらプリントが大量に出てきました。当時国家試験に向けてがむしゃらに勉強していたのが懐かしくなりました。もちろん今も勉強はしているのですが、学生時代に比べるとまったくですね・・・。ということで、久しぶりにツボでも復習してみるか!と思い立ち、分厚い教科書を久しぶりに開いてみました♪
見ている教科書は同じなのに、学生時代と今では教科書の見方も変わってきます。学生時代はただただテスト勉強のためにツボの並びや位置、名前と漢字を頭の中に入れることに必死で「そのツボがどの様な効果がある」とか「どんな時に使うと良いか」など実践的な見方はしていませんでした。今教科書を開くと、「このツボはこんな時に使うかなー」とか「こんな症状のときに使っても良いかもなー」と、より実践的な見方でツボを見ることができて、
「お、やっぱり違うものだな。」
と不思議な気持ちになりました。
でも・・・学生時代と変わらない思うこともあります。
「やーツボの数多すぎるでしょう(苦笑)」
「ツボの漢字が難しすぎる。予測変換でも出てこない漢字を使わないでくれ(泣)」
という気持ちは相変わらず沸々とわいてきました。
ツボの数は諸説ありますが、670個くらいあります、左右対になってるとはいえ、それでも330個以上のツボを覚えなければならないと知った時は愕然としました。
国家試験はマークシート式なので良いのですが、学校の定期テストはツボの位置・名前・漢字をしっかり書かされたので、今じゃなかなかお目にかかれない漢字盛りだくさんなツボの名前を、正確に書けるようにするのは本当に大変でした。紙一面に書きなぐりしたのが懐かしいです。
今ツボの漢字を一つ一つ見ていくと、ちゃんとツボの性質を連想しているものも多く、よくできてるなーとも感じます。
例えば「血海(けっかい)」。
「血の海」と書くように血虚など血が不足していたりする時に効果的なツボです。
「水泉(すいせん)」なんかもちゃんと水腫や浮腫に効きそうなネーミングですよね。
熱の溜まるところ、熱病の反応が現れるとされる「温留(おんる)」なんかもイメージしやすいです。
学生の時は漢字からツボの性質なんて正直考えたこともなかったのですが、今さらながら漢字とつなぎ合わせると覚えやすいな~と発見しました。学生時代にこれをやっておけば、もっと臨床に出てから余裕をもってツボを選べたかもしれません。本当にあの頃はただ位置と名前を覚える事に必死でした。
その反面、こんなネーミングだったんかい!と思うツボもちらほら・・・
「崑崙(こんろん)」なんて崑崙山に似た外果が高く盛り上がったところにあるから。ですって。調べると崑崙山脈ってのが中国にあるようです。(知らなかった・・・)
「譩譆(いき)」は、譩も譆もなげく声。哀痛の声を表し、圧迫すると「ああ」と気持ちよく痛むところであり、治療すると同じように「ああ」と気持ちの良いという意味。という事らしいです。
昔の人はツボの名前を色々模索しながら考えたのでしょうね。実におもしろいと思いました。
ツボは670個くらいありますが、治療に全部使うのかと言われると全然使わないツボもあります。使う機会がなかったり、場所的にアウトなツボがあるので、触ったこともないツボもあります。学生の時に「え、こんなところにもツボがあるの?」と驚愕したのは
「会陰(えいん)」というツボ。
なんとこのツボ肛門あたりにあるんですよ!びっくりですよね!?絶対使えないですよ。何に効くのかもよくわからないです。
でも会陰にはこんな穴性もあるらしく・・・
「溺死者の気付け、一寸刺してこれを補う。神効ある。」
ともいわれているらしいです。おぼれ死んだ人をよみがえらせれるかもよ?ってことでしょうか。神効とあるようにもはや神の領域ですね(汗)教科書にも使うべきではない。としっかり書いてあります。そりゃそうだ!
改めてツボを細かく見ると様々なツボがあり、読んでて飽きないな~と思いました。学生の頃は本当に覚えるのが大変だったという記憶しかありませんが、ツボにはいろいろな意味や効果があって実に勉強しがいがあります。皆さんの知っているツボはほとんど有名どころだと思うので、すべてのツボの中のほんっっっとに一部!ちょっと本屋さんで鍼灸師向けのツボの本を開いてみて下さい。「え!!こんなにあるの!?」と驚くと思いますよ♪是非に♪
明日は祝日ですので休診を頂きます。明後日以降のご予約はHPからお願い致します。
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